消費税率8%になって早4年。
気になっている方も多いと思いますが10%になる日が迫っています。
2019月10日1日に増税が予定されているのでもう間近の話なんですよね。
特に注文住宅を買う場合は1年近くかかることも珍しくないので他人事ではありません。
インターネット上では「増税で焦って買わない方が良い」という声も多いですが、不確定で打算的な未来より今の確実性を選んだ方が安心です。
消費税率8%のうちに余裕をもって買えるなら、それに越したことはありません。
この記事に辿り着いたということは、きっと注文住宅をいつ買うべきか悩んでいる方なのではないでしょうか?
そんな方は、ぜひこの記事を最後までご覧ください。
消費税増税に関する基本的な知識や、注文住宅を購入するタイミングの判断基準についてまとめました。
「1~2年以内に家が欲しいな」という方に参考にしていただけると嬉しいです。
Contents
消費税増税の影響を受ける注文住宅の費用
実は注文住宅を建てる場合、すべての費用に消費税がかかるわけではありません。
そこでまず初めに消費税がかからない費用を知っておきましょう。
- 土地の購入代金
- 住宅ローンの金利
- 住宅ローンの保証料
- 火災保険など各種保険料
- 印紙税や登録免許税などの税金
イメージ的には「消費するための商品」にあたらないような少し特殊な費用ですね。
土地の売買も厳密には「土地を利用する権利」を取引しているだけなので消費税の対象になっていません。
ただし住宅ローンの事務手数料や土地売買の仲介手数料など手数料関係には費用がかかるのでご注意ください。
分かりやすくまとめるのならば、消費税がかからないのは土地代金と諸費用の一部だけということですね。
建物の建築費用はもちろん、家具・家電の購入や引越し費用にまで消費税増税の影響は及びます。
注文住宅は消費税増税までのスケジュールが違う
現段階では2019年10月1日から消費税の増税がされる予定になっています。
つまり消費税率8%で買い物をしたければ「2019年9月30日までに購入しないといけない」ということですね。
しかし注文住宅の場合は少し事情が違っていて2019年4月1日がひとつの基準日となっています。
注文住宅に適用される消費税増税の経過措置
注文住宅の場合は契約時ではなく引き渡し時に代金の支払いが完了します。
つまり消費税が発生するのは完成してからということですね。
契約後から完成までは半年程度はかかるのが普通です。
天候によって完成時期が遅れてしまうことも珍しくありません。
そのために用意されたのが経過措置というものです。

この図のように2019年3月31日までに契約が完了していれば2019年10月1日以降に引き渡し(代金の支払い)が行われても、消費税率8%が適用されます。

一方で2019年4月1日以降に契約を締結した場合は引き渡し日(代金の支払い日)によって消費税率が変わります。
工法にもよりますが契約から完成まで半年程度はかかるので4月契約の10月完成はギリギリになる可能性が高いです。
つまり天候や工事のトラブルにより工期がずれると間に合わない可能性があるということですね。
そのため消費税率8%で注文住宅を建てたい場合は2019年3月31日までに契約することが目標になります。
土地探しの期間も見ておく必要がある
もうひとつ注意していただきたいのは土地探しもする場合のスケジュールです。
土地の場合は全てが1点ものなので欲しい時に欲しい土地があるとは限りません。
それこそ人気エリアを狙う場合は2~3年探し続ける人もいるくらいです。
今のタイミングから探すなら土地と建物を同時に提案してもらえるハウスメーカー・工務店の一括提案依頼サイトを使うのも賢い選択ですね。
必ず良い提案がもらえるとは限りませんが、運が良ければ非常に効率よくスピーディーに家づくりが進められるはずです。
消費税8%と10%どちらのタイミングで買うべき?
インターネットで「注文住宅 消費税増税」と調べると、「焦って増税前に買わない方がいい」という内容が多くないですか?
「増税で焦らせるのはハウスメーカーの作戦」という考え方ですね。
それって半分正解で半分不正解です。
冒頭にも書きましたが、確かにギリギリになって焦って無理やり買うことはおすすめしません。
でも余裕をもって増税前に買えるのなら先に買っておいたほうが無難です。
消費税よりも金利の上昇がリスクになるかも
増税に関してよく見るのが「建物が2,000万円なら消費税率2%増加で40万円の差額」っていう計算です。
でも2019年10月までに変わるのは税金だけではないかもしれません。
増税だけでなく金利にも目を向けましょう。
今の金利って何年も前から最低水準って言われているんですよね。
2,000万円の借入なら0.1%金利が上がるだけで40万円弱も総支払額が増えます。
つまり消費税増税と合わせたら100万円単位で総額が増えてもおかしくないということ。
2019年10月まで金利から上がらない保証はどこにもありません。
もちろん更に金利が下がる可能性が絶対にないとは言えませんけどね。
ここ数年ずっと金利が最低水準といわれ続けているので、そろそろ上がる可能性が高いと考えるほうが自然です。
増税後のセールやキャンペーンに期待するのは危険
消費税増税後は一時的に売り上げが衰退するから必ず値下げキャンペーンがある。
これに期待しすぎるのは危険です。
少しまえの消費税率8%増税の際にもできる限り価格が上がらないように、どのハウスメーカーも努力していきました。
最近では東京オリンピックなどが原因となる材料の高騰もありましたが価格をなんとか抑えています。
そんな現状で本当に消費税率10%に増税されたときも、増税分の値引きキャンペーンができるかは疑問です。
多少のキャンペーンはあると思いますが「キャンペーンがあるから増税後に買っても損しない」とは言えない気がしますね。
ただしギリギリのタイミングは避けるのが無難
金利の上昇や増税後の値引きの期待値を考えると、増税前に注文住宅を建てておく方が無難です。
でも増税ギリギリのタイミングになった場合は話が変わってきます。
一番のリスクは焦って契約して後で後悔することですからね。
注文住宅って時間をかけても判断が難しい買い物なんです。
増税やキャンペーンに惑わされた状態では正しい判断ができません。
多少安く買えたとしても満足できる家が建てられなければ大きなマイナスです。
じっくりと検討する時間がとれないなら、増税で多少の損得には目をつむりましょう。
失敗して後悔するよりも何十倍もましです。
また2019年4月1日以降に契約をする場合は、経過措置が適用できないため完成を急ぐ必要があります。
(前述の通り2019年9月30日までに引き渡しができないと消費税率10%になるので。)
そのため契約後に行う本格的な間取り打ち合わせの時間が減る可能性もあります。
また工事を間に合わせるために手抜き工事をされるリスクも見逃せません。
消費税率2%のメリットより遥かに大きなデメリットですよね。
2019年4月1日以降に契約するなら、増税後のキャンペーンがある時期を狙った方が賢いかもしれません。
両親から多額の贈与がある場合は増税後がお得な場合も
消費税率8%へ増税したときには住宅ローン減税の拡大がありました。
インターネットで出てくる「増税後に買っても損しない」という考えの根拠は、実はこの住宅ローン減税の拡大だったりもしますね。
でも今回の消費税増税では今のところ住宅ローン減税が拡大される予定はありません。
「住まいの給付金」の対象者と給付額が少しだけ増えますが、消費税の増加額と比べると物足りない印象です。
(年収700万円程度まで対象者が増え、10~30万円だった給付額が10~50万円になる予定。
共働きのご家庭は2人分もらえる条件もあるので計算してみる価値はあります。)
その中で一番大きな変化があるのが「住宅取得等資金贈与の特例」です。
両親や祖父母から住宅資金の贈与を受ける際に贈与税の非課税枠を追加してくれる特例のことですね。
消費税増税にあわせて贈与税の非課税枠が大きく拡大されます。
でも消費税増税を加味してメリットがあるのは少なくとも1,500万円以上の多額の贈与がある方。
かなり限定的な条件ではありますが、贈与される額が大きい場合は増税後の方がお得になるはずです。
対象になりそうな方は税理士さん等にまずは相談してみてください。
家づくりの情報収集だけでも早めに始めましょう

様々な観点から注文住宅を購入する際の消費税増税に対する考え方を見てきました。
簡単にまとめると以下の2つを意識することがおすすめです。
- 増税前に買う理由があり、買える状態なら増税前に買うのがベスト
- ギリギリに焦って買うぐらいなら増税後に上手くキャンペーンを利用して買う
消費税増税のスケジュールはまだ予定であり、金利の変動は誰にもわかりません。
どのタイミングで買うべきかは人によっても異なるので、まずは情報収集だけでもしておくことがおすすめです。
消費税増税の直前になって焦っても良い家は絶対にできません。
まだ買うか分からない状態でも少しずつ準備は進めておくようにしましょう。

ただしあまり有名なサービスではないので、不安な方や難しそうだなと思う方は私が実際に利用したときの体験談も見てみてください。
かなり詳しく書いているので、きっと参考にしていただけるのではないかなと思いますよ。
体験談記事はこちら>>>タウンライフ家づくりをプロ視点で徹底分析|評判・口コミと実際に依頼した結果
3月末までの契約を視野にいれるならこういったサービスを賢く利用して効率よく検討できるといいですね。